世界大百科事典(旧版)内の経皮経肝胆道造影法の言及
【膵癌】より
…
[膵癌の診断]
閉塞性黄疸で発症した場合には診断は比較的容易である。胆道閉塞により拡張した肝内胆管へ細い針を刺入し,そこから造影剤を注入(経皮経肝胆道造影法)すれば,胆汁の流れにそって胆管が造影され,閉塞部以下へは進まない。さらに,十二指腸カメラを用いて,胆汁,膵液の出口である十二指腸乳頭部から逆行的に膵管を造影すれば(内視鏡的逆行性胆道膵管造影法),膵癌による膵管の閉塞や狭窄部が判明し,膵臓における癌の発生部位が明らかとなる(胆囊造影)。…
【胆囊造影】より
…その際には,胆道内に直接造影剤を注入し,撮影する直接造影法が用いられる。これには,細い穿刺(せんし)針を用い,体外から,皮膚・肝臓を穿刺し,肝内胆管に造影剤を入れる経皮経肝胆道造影法percutaneous transhepatic cholangiography(PTC)と十二指腸内視鏡を用い,胆管十二指腸開口部(ファーター乳頭)を観察しながら,その中に細い管を挿入し,造影剤を注入する内視鏡的逆行性胆管膵管造影法endoscopic retrograde cholangiopancreatography(ERCP)の二つの方法がある。いずれも,肝機能障害や胆管流通障害による胆汁分泌の障害が生じているときでも,十分な造影剤を注入することにより明りょうな胆道像が観察できるすぐれた方法だが,技術的に難しいことと,ときに危険を伴うことがあるため,入院を必要とする。…
※「経皮経肝胆道造影法」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」