世界大百科事典(旧版)内の絞扼性イレウスの言及
【イレウス】より
…イレウスは原因によって,機械的イレウスと機能的イレウスに大別される。
[いろいろなイレウス]
機械的イレウスには,腸の血行が保たれている単純性イレウスと,腸間膜の血管がしめつけられるため腸の血行が障害される絞扼(こうやく)性イレウスがある。単純性イレウスは,先天性腸閉鎖や腸狭窄,鎖肛,腸の腫瘍,手術後の癒着,腸管内異物による閉塞などが原因となる。…
【腸管癒着症】より
…これらは暴飲暴食などが誘因となって癒着部に腸閉塞(イレウス)をおこすためであり,腸閉塞の原因としてはこの腸管癒着が最も多い。このような腸閉塞は通常単純性イレウスと呼ばれるが,ときには腸管どうしや腸管と腹壁の間に強靱な索状物ができ,これが腸管をしめつける網の役目をして,絞扼(こうやく)性イレウスになることもある。単純性イレウスの場合には禁飲食,胃ゾンデによる胃液吸引および点滴で治癒することがあるが,索状物による絞扼性イレウスの場合には外科的手術が早急に必要となる。…
【腹痛】より
…圧迫やねじれによって腸管へ行く血管がしめつけられ血行が障害され血液不足となると,その部位の腸管は壊死に陥り腐敗する。このような腸閉塞を絞扼(こうやく)性イレウスといい,血行障害を伴わない単純性イレウスと区別している。腹痛は生後1~2年までの小児にみられる腸重積症やヘルニア嵌頓(かんとん)などでも起こり,短時間の間に腸は壊死に陥る。…
※「絞扼性イレウス」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」