世界大百科事典(旧版)内の絶対的窮乏化説の言及
【窮乏化説】より
…この論争以来,窮乏化説の継承がマルクス主義正統派の義務・信条とされてきた感さえある。 第2次大戦の後も,1950年代にかけて東ドイツのJ.クチンスキーらは,資本主義の全般的な危機のなかで労働者階級の状態は相対的にだけでなく絶対的にも(物質的生活水準の低下をともない)窮乏化していることを理論的にも実証的にも論証しようとし,絶対的窮乏化説を主張し,多くの論議を呼んだ。たとえば,戦後の資本主義諸国の復興と成長のなかで,イギリスのE.J.ストレーチーらのように,労働組合と民主主義の力によって窮乏化は絶対的にも相対的にもみられなくなっているという主張もくりかえされている。…
※「絶対的窮乏化説」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」