緊急放流(読み)きんきゅうほうりゅう

知恵蔵mini 「緊急放流」の解説

緊急放流

豪雨でダムが満水に近づいた場合に、流入量と同量の水を放流すること。正式名称は「異常洪水時防災操作」。ダムの破損や決壊を防ぐために行われるが、河川水位が急激に上昇し、下流で大規模な水害が起こる恐れもある。2018年の西日本豪雨では愛媛県の肱(ひじ)川にある2カ所のダムで緊急放流が行われ、下流で起こった大氾濫により犠牲者が出る事態となった。その後も各地で豪雨が多発し、緊急放流を余儀なくされるケースもあることから、ダムと河川の防災体制の見直しが求められている。

(2019-10-29)

出典 朝日新聞出版知恵蔵miniについて 情報

デジタル大辞泉 「緊急放流」の意味・読み・例文・類語

きんきゅう‐ほうりゅう〔キンキフハウリウ〕【緊急放流】

異常洪水時防災操作

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

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