世界大百科事典(旧版)内の罪穢の言及
【穢】より
…記紀には穢,汚,汚垢,汚穢,穢悪などと表記され,またケガラワシともキタナシとも読まれる。穢と罪とはきわめて密接な関係があって,多く罪穢(つみけがれ)と熟して用いられるが,罪が広く社会の生業を妨害し規範を犯して集団の秩序を破壊する意図的な危険行為を指すのに対し,穢は人畜の死や出血や出産など異常な生理的事態を神秘的な危険として客体化したものである。罪や災いと同様に共同体社会に異常事態をもたらす危険とみなされて回避や排除の対象となるが,穢は災いとともに,生理的異常や災害など自然的に発生する危険であり,また罪穢は災いとちがって共同体内部に生起する現象だといえよう。…
※「罪穢」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」