世界大百科事典(旧版)内の美術品鑑定の言及
【鑑定】より
…【衛藤 駿】
[科学的鑑定法]
古美術品の科学的鑑定法には,光学顕微鏡等による拡大観察,紫外線や赤外線等を用いて使用材料を推定する方法,X線やγ線を用いた構造の分析,古典的な検鏡分析や斑滴分析,放射化分析などを用いた微量分析による化学成分や組成の解明などがある。 もともとこれらは,古美術品鑑定のための方法ではなく,文化財の材質調査の基本的な方法で,文化財保存の科学的基礎データを得るために開発されたものである。光学的方法のうち作品に紫外線を照射する方法は発生する特有の蛍光を観察して,ニス,油,にかわ,顔料,補修部分(改ざん文書)等を判定する。…
※「美術品鑑定」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」