耨耕作物(読み)じょっこうさくもつ

世界大百科事典(旧版)内の耨耕作物の言及

【中耕】より

…しかし,主要な効果は耕地の立地条件によって異なっており,日本のように夏季に温暖多湿な条件下では,雑草の防除が最大の目的となる。一般に中耕は集約的農業で実施されるもので,中耕の効果の著しくあらわれる作物は中耕作物,耨耕(じよつこう)作物などと呼ばれる。 日本の水田では,江戸時代から腰を曲げて雁爪(がんづめ)(刃が3~5本に分かれた小型のくわ)を田面に打ち込む中耕が行われ,明治末以降は水田の中を固定爪や回転爪を押して表土をかくはんする中耕除草機が普及してきたが,中耕は夏季の最大の重労働となっていた。…

【輪作】より

…古代ヨーロッパの農法は焼畑などの移動耕作から,放牧地の一部に固定した耕地を設けて穀物生産を行う農法へと移行したが,無肥料,連作のために急速に地力が低下し,まいた種子の数倍の収穫さえむずかしい状態が続いた。そこで,穀作を1回行うとしばらく休閑して耕地を休ませたり,草地に転換したりして地力の回復をはかる穀草式,主穀式が行われるようになり,さらに休閑に代わって地力維持,増強効果をもたらす耨耕(じよつこう)作物(飼料カブのように中耕,除草あるいは施肥などの集約的管理を必要とする作物)が導入されて,農法は改良輪圃式,輪栽式農法へと変化してきた。この発展過程で追求されてきたのは,地力の低下を防ぎ,家畜の飼料を確保しながら穀物生産を増加させることであり,その根幹技術が輪作であった。…

※「耨耕作物」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

中国のゴビ砂漠などの砂がジェット気流に乗って日本へ飛来したとみられる黄色の砂。西日本に多く,九州西岸では年間 10日ぐらい,東岸では2日ぐらい降る。大陸砂漠の砂嵐の盛んな春に多いが,まれに冬にも起る。...

黄砂の用語解説を読む