《聖ニコラ劇》(読み)せいにこらげき

世界大百科事典(旧版)内の《聖ニコラ劇》の言及

【ボデル】より

…語りものの系列としては,まず,こっけいで風刺的なファブリオ(小話)9編があり,また,やや時期おくれの変質した武勲詩ながら,サクソン王とシャルルマーニュとの戦いを語る《サクソン族の歌》(1196ころ)を残している。最も重要な作品はフランス語最古の奇跡劇《聖ニコラ劇Jeu de saint Nicolas》(1200ころ)であり,キリスト教徒が異教徒軍に敗れたあとに聖ニコラ(ニコラウス)が財宝守護の奇跡を現して異教徒を改宗させるという筋だが,宗教的・叙事詩的な荘重さのなかに卑俗こっけいな場面が大幅に混入し,13世紀の世俗劇興隆を予告するものとなっている。抒情詩としては,5編の田園牧人歌のほかに,罹病ののち知人に別れを告げるために書いた《惜別賦》があり,感懐を訴えて哀切,その独創的な形式はのちにアダン・ド・ラ・アルなどの模倣を生んだ。…

※「《聖ニコラ劇》」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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