聖像破壊運動(読み)せいぞうはかいうんどう

日本大百科全書(ニッポニカ) 「聖像破壊運動」の意味・わかりやすい解説

聖像破壊運動
せいぞうはかいうんどう

イコノクラスム

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

世界大百科事典(旧版)内の聖像破壊運動の言及

【オランダ共和国】より

…66年,数百名の中小貴族がブリュッセルに集まって盟約を結び,執政パルマ公妃マルガレータに面会して新教禁止の緩和を訴え,乞食団を結成した。また,カルバン派の市民や農民は貴族の援護のもとに野外説教集会を開き,ついに教会や修道院を襲う聖像破壊運動(イコノクラスム)を引き起こした。翌年約1万の軍隊を率いてブリュッセルに到着したスペインの勇将アルバ公は,乞食団やカルバン派を徹底的に弾圧し,騒擾評議会(血の評議会)を設けて恐怖政治を行った。…

【オランダ美術】より

… オランダ美術に特有の第2の性格は,彫刻に対する絵画の明白な優位である。この国における彫刻芸術の全般的な不振については,良質の石材の欠如,16世紀後半のカルバン派の聖像破壊運動(イコノクラスム)による甚大な痛手,17世紀以降の共和国体制下における大規模な公共注文の不足など,さまざまな原因が挙げうる。しかし,絵画性の強い浮彫に比して独立彫像の作例が乏しいこと,絵画においても本来すぐれて絵画的,すなわち非彫刻的な性質をもつ風景表現が早くから発達を見せたのに対し,人体表現が目覚ましい成果をあげなかったことを考えると,オランダの国民性そのもののうちに,彫刻よりも絵画の方にはるかに適した特性を認めることも十分可能であろう。…

※「聖像破壊運動」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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