聖母像(読み)せいぼぞう

世界大百科事典(旧版)内の聖母像の言及

【イコン】より

東方正教会において,信仰のかなめとなるキリスト,聖母,聖人などの聖画像。信徒の信仰生活に重要な意味をもち,聖堂内のみならず信徒の私宅にも安置され,崇敬される。いわゆる板絵形式のものが最も多く,次のような過程で制作される。まず木板の四周を残して中を浅く彫りくぼませ,そこに麻布を貼り,上に膠を用いて雪花石膏(アラバスター)の粉を塗布し,この上にテンペラ絵具で聖像を描く。大きさは携帯用の小型のものから,聖堂内のイコノスタシス(図)に掛け並べる大型のものまでさまざまである。…

【マリア】より

…そして事実,それら異教母神との影響関係が多かれ少なかれ指摘されている。いずれにせよ,マリア信仰(崇敬)は5世紀以降東西キリスト教社会で急速に発展し,マリアに献じられた聖堂および修道院の数はきわめて多かったマリア論
【マリアの図像】
 ここで図像学的立場から,ほとんど2000年近くにわたって西洋の東西社会に広がった聖母像を概観してみよう。聖母像はまずこれを独立像と説話図像とに分けることができる。…

※「聖母像」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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