肝内胆汁鬱滞(読み)かんないたんじゅううったい

世界大百科事典(旧版)内の肝内胆汁鬱滞の言及

【黄疸】より

…肝性黄疸では,ビリルビンの肝細胞摂取,運搬,抱合,排出などの諸機能が障害されるが,血清ビリルビンが抱合型を示すところから,ビリルビンがいったん抱合後血中に逆流する胆汁鬱滞の機序が加わっている可能性が強い。肝内胆汁鬱滞は広義の肝性黄疸にはいり,種々の原因により肝細胞の胆汁分泌機能が障害されたために,ビリルビン,胆汁酸などの胆汁成分が肝組織内と血中に停滞した状態である。肝内胆汁鬱滞の範囲にはいる疾患として,ウイルス性および薬剤性肝内胆汁鬱滞,妊娠性反復性肝内胆汁鬱滞,原発性胆汁性肝硬変,原発性硬化性胆管炎などがあげられる。…

【肝臓】より

…この病態は,毛細胆管から肝外胆道系に至る部位の種々の病気が原因となる。肝臓内の細い胆管の異常によるものを肝内胆汁鬱滞と呼び,薬剤性肝障害や原発性胆汁性肝硬変と呼ばれる自己免疫異常による疾患が含まれる。それに対し,胆石症,胆管癌,膵頭部癌により胆道内腔が閉塞されると,肝外閉塞性黄疸が生じる。…

【胆汁】より


[胆汁の異常]
 細菌感染をおこした胆汁は緑色に変化することがあるが,これは胆汁色素が酸化されるためである。胆汁の流れが滞り胆汁の分泌が減少した状態を胆汁鬱滞(うつたい)と呼び,肝臓の中に原因がある場合を肝内胆汁鬱滞,外にある場合を肝外胆汁鬱滞と分類している。前者をおこすものとしては薬剤性急性肝内胆汁鬱滞,妊娠性反復性肝内胆汁鬱滞,原発性胆汁性肝硬変などが挙げられる。…

※「肝内胆汁鬱滞」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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