精選版 日本国語大辞典 「脆」の意味・読み・例文・類語 もろ・い【脆】 〘形口〙 もろ・し 〘形ク〙① 物が丈夫そうに見えながらも、堅牢さや粘り強さがなくて、形や状態がそこなわれたりくだけたりしやすい。※新訳華厳経音義私記(794)「竪脆 毛呂之」※源氏(1001‐14頃)鈴虫「唐の紙はもろくて、朝夕の御手ならしにもいかがとて」② (人の命などが)消えやすい。はかない。弱い。※万葉(8C後)五・九〇二「水沫(みなわ)なす微(もろき)命も栲縄の千尋にもがと願ひくらしつ」③ 心が動揺しやすい。感情を平静に保ちがたい。涙などを催しがちである。※源氏(1001‐14頃)橋姫「山おろしにたへぬこの葉の露よりもあやなくもろき我が涙かな」④ 人や組織などが一見強そうに見えながらもあっけなくくずれやすい。※青年(1910‐11)〈森鴎外〉一〇「強情な年長者が脆(モロ)く譲歩してしまふことがある」もろ‐げ〘形動〙もろ‐さ〘名〙 もろ・し【脆】 〘形ク〙 ⇒もろい(脆) 出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報