自己免疫性溶血性貧血(読み)ジコメンエキセイヨウケツセイヒンケツ(その他表記)Autoimmune haemolytic anaemia

デジタル大辞泉 「自己免疫性溶血性貧血」の意味・読み・例文・類語

じこめんえきせい‐ようけつせいひんけつ【自己免疫性溶血性貧血】

自己免疫性貧血

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

六訂版 家庭医学大全科 「自己免疫性溶血性貧血」の解説

自己免疫性溶血性貧血
じこめんえきせいようけつせいひんけつ
Autoimmune haemolytic anaemia
(子どもの病気)

どんな病気か

 後天性溶血性貧血(こうてんせいようけつせいひんけつ)の代表格で、抗赤血球自己抗体によって赤血球が破壊されて起こります。抗体の免疫学的性状によって大きく温式(おんしき)冷式(れいしき)に分かれます。

原因は何か

 先行する感染(ウイルス、マイコプラズマ)、膠原病(こうげんびょう)悪性腫瘍薬物などが原因になります。

症状の現れ方

 貧血黄疸(おうだん)脾腫(ひしゅ)に加えて、血小板減少を伴う病態もあります(エバンス症候群)。基礎疾患の症状も伴います。冷式抗体による寒冷凝集素症(かんれいぎょうしゅうそしょう)と発作性寒冷ヘモグロビン尿症では、寒さにあたると溶血が悪化することがあります。

検査と診断

 貧血、高ビリルビン血症のほかに、クームス試験陽性、血清寒冷凝集素価上昇、ドナス・ランドスタイナー抗体陽性が問題になります(図37)。

治療の方法

 診断を確実にしたあとで、ステロイド療法、脾臓摘出(ひぞうてきしゅつ)、免疫抑制薬の使用が考えられます。


出典 法研「六訂版 家庭医学大全科」六訂版 家庭医学大全科について 情報

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