自己資本比率規制(読み)ジコシホンヒリツキセイ(その他表記)Basel Capital Accord

知恵蔵 「自己資本比率規制」の解説

自己資本比率規制

国際的に活動する銀行等に、信用リスク等を加味して一定以上の自己資本比率を求める国際的統一基準。累積債務問題等のリスクの増大等を背景に、国際銀行システムの健全性と安全性の強化を図ると共に、国際業務に携わる銀行間の競争上の不平等を軽減することが求められた。そこで、国際決済銀行(BIS)のバーゼル銀行監督委員会の報告書「自己資本の測定と基準に関する国際的統一化」に基づき、1988年に自己資本比率(BIS)規制が合意された。この合意の内容は、日本でも国内法として取り入れられた。現在、銀行法等の法令に基づき、信用リスクにマーケット・リスクを加味して、次のような規制がなされている。分母をリスク・アセット(資産の種類ごとにリスク率を乗じたものの合計)と、マーケット・リスクに12.5を乗じたものとの合計とし、分子を資本金・資本準備金等から算出されるTier1、劣後債・劣後ローンや有価証券評価益等から算出されるTier2、短期劣後債務から算出されるTier3の合計とし、その割合が8%以上であることが求められる。それは単体ベースのみならず、子会社を含めた連結ベースにおいても要求される。

(吉川満 (株)大和総研常務理事 / 2007年)

出典 (株)朝日新聞出版発行「知恵蔵」知恵蔵について 情報

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「自己資本比率規制」の意味・わかりやすい解説

自己資本比率規制
じこしほんひりつきせい

「BIS規制」のページをご覧ください。

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