自由権的基本権(読み)じゆうけんてききほんけん

世界大百科事典(旧版)内の自由権的基本権の言及

【自由権】より

…国家権力による侵害・干渉を排除して個人の自由な生活領域を確保する権利。自由権的基本権ともいい,社会権と対比される。自由権は国家以前に存在すると考えられた自然権が国家社会においても人の生存に不可欠として保護が要求されるに至ったものであり,18世紀のアメリカおよびフランスの人権宣言ではじめて規定された。…

【労働基本権】より

…これらの労働権(憲法27条1項),団結権団体交渉権および争議権(28条)を一括して労働基本権という。憲法が定める国民の基本的人権のうち財産権および思想・信条の自由,言論・表現の自由,結社の自由などのいわゆる自由権的基本権に対して,労働基本権に生存権を加えたものを生存権的基本権と呼ぶことがある。労働基本権は資本制経済の下で市民法体系が定めるこれらの自由,なかんずく所有権の絶対不可侵や契約の自由がまったく意味をもたない無産大衆の出現に伴い,これら労働力を売ること以外に生活手段を持たない人々の生存を確保するために認められるに至ったものであり,20世紀初頭にワイマール憲法が〈すべてのドイツ人民は経済的労働によりその生計を立てうる機会を与えられるであろう。…

※「自由権的基本権」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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