世界大百科事典(旧版)内の若勢市の言及
【奉公人市】より
…奉公人の出替りのころ祭礼など人の出の多い日に催され,本人同士の直接取引で労働契約がなされる。横手の若勢市(わかぜまち∥わかぜいち)は近在の農家が山村の若者を農繁期に雇入れするもので,若者は自作のわらじや草履などを並べて腕前を示し,雇主は意にかなった者をこの日掛店される蕎麦屋や茶屋に誘って契約酒を飲ませすぐ連れ帰った。長井の市は養蚕期の人手を,滝部や田島の市は田植・刈入れ時の労力を漁村の女に求めたものであり,また金沢の市は奥能登漁村の女が冬の閑期に町方で出稼ぎするための市であった。…
※「若勢市」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」