世界大百科事典(旧版)内の英仏安全保障条約の言及
【ベルサイユ体制】より
… フランスにしてみれば,これらはいずれも大きな譲歩であり,クレマンソーにこのような譲歩をさせるためには,アメリカ,イギリスも,ただ彼に反対するだけでなく,彼の発想の根底にあるドイツへの恐怖心をなだめるために,何らかの具体策を示す必要があった。そこで,アメリカ,イギリスはそれぞれ,フランスと安全保障条約を結ぶことを約束し,ベルサイユ条約調印と同時に,米仏安全保障条約ならびに英仏安全保障条約の調印が行われた。ところが,この2条約は,一方が批准されなければ他方も効力を失うことになっており,アメリカ上院がベルサイユ条約と並んで米仏条約の批准をも拒否したため,英仏条約も発効せずに終わった。…
※「英仏安全保障条約」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」