世界大百科事典(旧版)内の英雄小説の言及
【バロック文学】より
…こうした諸要素の結晶が,抽象的な表題,情景や場面を示す絵,多くエピグラム風の説明の三要素からなるエンブレマータという特有なジャンルである。他方,世紀半ばより数を増した小説も,英雄・宮廷小説,牧人小説,悪者小説および風刺小説と三文体に対応する面をもっているが,ことに英雄小説は時代のあらゆる知識を集成した百科全書的な内容をもち,その表現と相まってまさに典雅な学識文学の真骨頂を示す。広く賛嘆され,ライプニッツも賞賛したウルリヒAnton Ulrich(1633‐1714)の《アラメナ》(1669‐73)は全5巻約3900ページである。…
※「英雄小説」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」