茂原英朗(読み)もばらひでお

世界大百科事典(旧版)内の茂原英朗の言及

【浮草物語】より

…一座の女役者で喜八の愛人(というよりも,むしろ女房)おたか(八雲恵美子)が嫉妬(しつと)して,若い女優(坪内美子)に喜八の息子を誘惑させるが,若い2人はほんとうに恋におち,そして一座は解散といったメロドラマ的要素が濃いストーリー。戦前の小津作品のほとんどすべてのカメラを担当した茂原英朗(のち英雄)が撮影および編集を行って,むだのないシャープな映像を作り出して,ほとんど完ぺきの域に達し,小津の代表作の一つに数えられる。1934年度キネマ旬報ベストテン第1位。…

【小津安二郎】より

…映画監督。深川生れの江戸っ子として深刻な事態を軽妙にはぐらかす呼吸を心得ており,そのリズムを構図と編集によって映画的に実践した天才的な監督。生涯を通じて,映画は悲劇と喜劇とが題材ではなく,映画的時間=空間のあんばいに基づくものであると立証し続けた点で,同世代の欧米の監督J.フォードやJ.ルノアールと深い共通点をもつ。O.ウェルズを日本で最初に高く評価した作家としても名高い。父の故郷松阪で青年時代を過ごし,1923年に松竹蒲田のカメラ部に入社。…

【東京の合唱】より

…無声,白黒スタンダード。脚本は野田高梧,撮影と編集は茂原英朗という常連スタッフ。子どもっぽい正義感から失職したサラリーマン(岡田時彦)が妻(八雲恵美子)と2人の子どもをかかえて苦労するさまを描いた。…

※「茂原英朗」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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