世界大百科事典(旧版)内の茅輪くぐりの言及
【祇園信仰】より
…年をへて再来した武塔神が蘇民に茅輪(ちのわ)の呪力をもたらしたので,そのおかげで蘇民の一家は天下大疫のときにも救われたという。この伝説はその後ひろく民間に流布し,〈蘇民将来之子孫〉と記した護符を門口にはる習俗や,〈茅輪くぐり〉の行事(夏越(なごし)の祓)となって,ながらく日本人各層に親しまれることになった。また,この神が素戔嗚(すさのお)尊と同一視されるのは,素戔嗚尊の多面的な神格がすさまじいばかりの荒ぶる力で裏づけられているのが,人々の畏敬と期待とをまねいたためであろう。…
【夏越の祓】より
…現在,この行事は内容的・形式的に2方向に区分することができる。一つは,各地の神社で行われている茅輪(ちのわ)くぐりの行事である。鳥居のところに大きな茅で輪をつくり,そこをくぐると罪穢(つみけがれ)が祓われ,無事暑い夏が越せるというものである。…
※「茅輪くぐり」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」