《草木錦葉集》(読み)そうもくきんようしゅう

世界大百科事典(旧版)内の《草木錦葉集》の言及

【園芸】より

…安楽庵策伝の《百椿集》(1630)をはじめ,ツツジ,キク,サクラ,ボタン,ウメ,アサガオ,ハナショウブ,ナデシコなど花の専門書が出版され,さらにモミジ,カラタチバナ,オモト,マツバラン,セッコクなど葉を観賞の対象とした多数の品種を成立させた。それらは世界に類をみず,増田金太の《草木奇品家雅見(かがみ)》(1827)と水野忠暁の《草木錦葉集》(1829,13冊中6冊は未完)に集大成された。ヨーロッパで観葉植物が普及するのは20世紀に入ってからであるが,江戸園芸は積極的な交配による品種改良こそなかったが,変異性のある実生の選抜と枝変りの発見により,すでに多数の品種を成立させていたのである。…

【ラン(蘭)】より

…その後,江戸時代を機に,中国産のランに加えて,日本産のシュンランやカンラン,フウラン,セッコクなどの葉芸もの(縞,中斑,虎,中透,蛇皮など)に目が向けられ,それがエスカレートして,享保から天明にかけて大名から豪商,はては大衆の数寄者にいたるまで東洋ランを培養する気風が流行し,数々の出版物も出された。とくに文政年間に発行された水野忠敬の《草木錦葉集》(1826)は全般の植物にわたる柄物の大集成として著名であり,ランも各所にとりあげられている。明治になり,西欧の文化が流入するにおよんで,皇室をはじめ政治家や豪商などが洋ランの本格的な培養に取り組みはじめたころから,東洋ランも文人墨客を主として趣味者をひろげ,《剣蘭花鏡集》や《古今要覧稿》などに色刷りのランの絵がみられるようになった。…

※「《草木錦葉集》」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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