世界大百科事典(旧版)内の菊池苔の言及
【ノリ(海苔)】より
…建治3年(1277)7月2日付の《南条殿御返事》と呼ばれる日蓮の書状に,〈河のり五でふ(帖)送り給ひ畢ぬ〉とあるのを見ても,それは明らかである。カワノリ,つまり淡水産のノリでは《毛吹草(けふきぐさ)》(1638)は駿河の〈富士苔(のり)〉,下野の〈日光苔〉,肥後の〈菊池苔〉などを挙げているが,江戸時代以後最も珍重されたのは熊本の水前寺ノリで,これも吸物,酢の物などに用いられた。干しノリの総称を浅草海苔というようになったのは江戸初期からのことで,品川,大森あたりで養殖採取したノリを浅草で製品化し,その品質の良さがうたわれたためだという。…
※「菊池苔」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」