世界大百科事典(旧版)内の葷菜類の言及
【香辛料】より
…【豊国 やなぎ】
[日本人と香辛料]
《和名抄》巻十六の〈薑蒜(きようさん)類〉を見ると,現在香辛料,香味野菜と呼ばれるもので平安中期当時に使用されていたものがだいたいわかるようである。ただし,薑蒜類としながら蒜(ひる),大蒜(おおひる)などと呼ばれたニンニクやネギは除かれ,これらは別に葷菜(くんさい)類としてまとめられている。その薑蒜類には,辛夷(こぶし),蘭(あららぎ)などいまでは使わぬものや,クルミのようなものも交じっているが,あとはショウガ,サンショウ,ワサビ,からし,タデ,橘皮(たちばなのかわ)といったものが並び,これらにトウガラシとコショウを加えると,おおむね近代以前の日本の香辛料は尽くせることになる。…
※「葷菜類」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」