世界大百科事典(旧版)内の蒸籠倉の言及
【倉∥蔵】より
…この例から,平安時代末期から鎌倉時代にかけて,富豪の家には倉が建てられ,その形式は奈良時代や平安時代前期の高床を平床形式にしたとも考えられる。校倉や板倉の伝統をひくと思われる平床の倉は,角材や厚板を角で半断面に落とし,梁行,桁行に交互に積み上げる形式で,関東北部,長野県,京都府北部山間の農家の倉として残っており,〈蒸籠(せいろう)倉〉と呼ばれている。また,柱に太い溝を彫り,上から厚い板を落とし込み,上部を桁で固める〈落し造り〉の板倉も,関西地方から中部・関東地方の山間部の農家でよく使われていた。…
【穀倉】より
…穀物を収納する倉。日本の場合,土蔵,校倉(あぜくら),蒸籠(せいろう)倉,板倉,石倉,高倉など種々ある。木材を組み積んだ校倉,蒸籠倉は八ヶ岳山麓山浦地方にあったし,かつて中部山岳地方に広く分布していた。…
※「蒸籠倉」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」