世界大百科事典(旧版)内の藍師の言及
【アイ(藍)】より
…収穫した〈葉藍〉は細刻して乾燥させ,〈藍粉成(あいこなし)〉といって連枷(からさお)で丹念に打ちほぐし,最後に葉と茎にわける。こうして〈藍作人〉の手になる葉藍は,次に仲買人により〈藍師〉のもとに買い集められる。藍師は葉藍から染料の〈蒅(すくも)〉〈藍玉〉をつくる藍玉製造業者で,〈玉師〉ともいう。…
【紺屋】より
…紅師は紅花(べにばな),紫師は紫草(むらさき),茶染師は黄櫨(はぜ)や檳榔子(びんろうじ),紺屋は初めは山藍,のちには蓼藍(たであい)を使った。中世の紺搔は山藍の栽培から染色までのすべての工程を一貫して行っていたが,近世には蓼藍の葉から染料としての蒅(すくも),あるいは藍玉を生産する藍師(藍屋)ができ,紺屋はそこから藍玉を仕入れて染色を行うようになった。都市では業者が集住して紺屋町を形成したところが多く,村落にも紺屋の定住が多く見られた。…
※「藍師」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」