世界大百科事典(旧版)内の藩営工場の言及
【藩営マニュファクチュア】より
…江戸中期以降,専売制度実施の過程で設置された藩営の製蠟工場,織物工場,陶磁器製作所などや,幕末に西南雄藩で富国強兵政策のために設置された藩営の洋式工場などと,そこでの生産様式をいう。これらの藩営工場では多くの人々がそれぞれ仕事を分担し,協力して働いていた。たとえば薩摩藩では,幕末の深刻な対外危機に対処するため藩主島津斉彬を中心に藩政改革を実施し,その一環として城内に反射炉を建設し,ついで溶鉱炉やガラス,陶磁器,農具,地雷,ガス灯などの各種製作所を設け,のちにこの場所は集成館と呼ばれてその規模を拡大し,1日に1200人を超す職工・人足が働いていた。…
※「藩営工場」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」