世界大百科事典(旧版)内の蘭新鉄道の言及
【甘粛[省]】より
…黄河の蘭州上流にある劉家峡には,長さ840m,高さ147mのダムが建設され,1225MWの出力を有する大型水力発電所と上流へ65kmもひろがる大人造湖がある。 交通面では解放後の鉄道建設にめざましいものがあり,蘭州を中心にして,陝西,河南地方から遠く黄海の連雲港にまでのびる隴海鉄道,北西の新疆地方への蘭新鉄道,北は内モンゴルの包頭(パオトー)への包蘭鉄道,西の青海省西寧にのびる蘭青鉄道がみられ,1995年には蘭新鉄道の武威~ウルムチ間の複線化が完成した。また,自動車道路も蘭州を中心に放射状に発達して,他省の主要都市に通じている。…
【新疆ウイグル自治区】より
…こうした農畜産物や地下資源を基礎にした工業の発展も解放後はめざましく,ウルムチその他において全国的にも重要な綿・毛紡織をはじめ,石油化学,鉄鋼,農業機械,電力,食品,皮革等々の工業がみられ,さらに伝統的手工業品として諸民族の帽子や楽器,じゅうたん,玉石彫刻品,小刀,装身具などがある。 自治区には古く東西文明を結ぶ〈シルクロード〉が発展していたが,今日の交通としては,1962年開通の蘭新鉄道(蘭州~ウルムチ。1892km,自治区内は1200km),79年第1期区間が開通し,トゥルファンで蘭新線に接続する南疆鉄道(トゥルファン~クルラ。…
【蘭州】より
…しかし,解放後は中国西北の中心都市として急速な発展をみせ,面積も市制施行時の数十倍に拡大した。すなわち,まず交通面では,52年今日の隴海(ろうかい)鉄道(蘭州~連雲港)が天水からこの地まで開通し,さらにそれは62年新疆のウルムチ(烏魯木斉)までのびる蘭新鉄道となり,また,1958年内モンゴルの包頭(パオトー)と結ぶ包蘭鉄道,翌年青海省西寧への蘭青鉄道が完成したほか,ウルムチ,西寧,成都,西安,銀川など四方にのびる自動車道路,北京,上海その他の国内主要都市との航空路も開かれるなど,今日も重要な交通中心地である。 解放前は小規模な工業しかなかったが,解放後は黄河南岸旧市街の西に工業地域が建設され,玉門などの原油を基礎にした石油精製,石油化学,化学肥料,合成ゴムのほか,鉄鋼,機械製造,冶金,綿および毛紡織,製紙,皮革,食品などの総合的工業都市に変貌し,また,原子力施設もあるといわれるが,とくに化学工業は中国有数の規模をもっている。…
※「蘭新鉄道」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」