世界大百科事典(旧版)内の蠟占術の言及
【ろうそく(蠟燭)】より
…ろうそくの火のこの力は,さらにろうそくそのものにも転移され,たとえば復活祭のろうそくは細かく切って信者は護符として家へ持って帰る。なお神聖な動物であるミツバチの作る蜜蠟は,神聖な物質として尊敬されたので,ろうそくの火の神聖性と相まって,ろうそくは未来を占う〈蠟占術〉に使用された。また,ろうそくは生命の象徴とされ,たとえばグリム兄弟の《子どもと家庭のための昔話集》第44話〈死神の名付親〉には,地面の下のほら穴に人間の命の灯火である何千というろうそくが燃えていて,それが一つ消えるとだれかが死に,燃えあがるとだれかが生まれるという俗信が語られている。…
※「蠟占術」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」