裸回り(読み)はだかまわり

世界大百科事典(旧版)内の裸回りの言及

【アワ(粟)】より

… 現在もアワが関与する民俗儀礼が,山村・離島や古い神社の祭礼などにわずかながら残っている。小正月には東日本を中心に粟穂稗穂(あわぼひえぼ)の行事がみられ,また〈裸回り〉のような特異な儀礼もある。これは小正月に夫婦が裸になり,いろりのまわりを回りながら,〈粟穂が下がった〉〈実入って割れた〉と唱えるもので,アワやヒエの予祝儀礼とされている。…

【裸】より

…また神事を行ったり神に参る際にも裸になって垢離(こり)を取ったり禊(みそぎ)を行い,身心ともに穢れを払って清浄なものにする。正月の元旦に一糸もまとわずに海で身を潔める村が志摩地方にあるが,小正月に夫婦が真っ裸になって四つばいで粟や稗の豊穣を祈る唱言をいいながら囲炉裏を3回まわる〈裸回り〉の風習は各地に分布している。旧年から新年への移行を裸の禊や儀礼を通して演じているのである。…

【畑作儀礼】より

…第3に,新年の予祝(よしゆく)行事はその年の豊作を祈願して行われるが,そのさいに豊作となった作物の理想的な形を模造した粟穂稗穂(あわぼひえぼ)と呼ぶ削掛けを神棚や畑などに飾ることも全国にみられる。また,夫婦が裸になって炉のまわりを回り,〈粟穂が垂れた〉といった唱えごとをすること(〈裸回り〉などという)が,主として中部地方以東に知られていることなどは,畑作に固有の儀礼であったと推定することができる。第4に,麦を中心とした夏作物の収穫期には,その収穫物で食物を調理して盆の仏に供えることが多いが,これも仏教行事と畑作儀礼との結びつきとして注目されるところである。…

※「裸回り」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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