世界大百科事典(旧版)内の《西国下りの曲舞》の言及
【琳阿弥】より
… 琳阿弥の場合,その多彩な事跡の中で最も注目されるのが,曲舞謡(くせまいうたい)の作詞である。《東国下りの曲舞》《西国下りの曲舞》の両作がそれで,とくに前者は,琳阿弥が一時足利義満の不興をこうむり沈倫していたころに作詞し,南阿弥(なあみ)が作曲して,当時藤若(ふじわか)と称していた少年時代の世阿弥に義満の御前で謡わしめ,ために勘気を解かれたことで有名である。後者はその姉妹作のごときものとして後に書かれた観阿弥作曲の謡で,文体は前者よりさらに優れたものとなっている。…
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出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」