西洋上げ巻(読み)せいようあげまき

世界大百科事典(旧版)内の西洋上げ巻の言及

【髪形】より

…一般の既婚者の間では銀杏返し(いちようがえし)が結われていたが,中・上流階級では束髪系統が一世を風靡した。束髪には西洋上げ巻,西洋下げ巻,イギリス巻,まかれいと(マーガレット)などがあり,たちまち全国にひろまった。このイギリス巻やマーガレットによって,初めて〈髪を編む〉という技法が日本に紹介され,鬢,髷,髱で構成された従来の髪形が変化していくことになった。…

【束髪】より

…女性の髪形の一種。明治の文明開化の波による欧風化のあらわれとして,従来の日本髪に対して作られ,新時代を象徴した。1885年に〈婦人束髪会〉が設立されたが,そのときの〈婦人束髪の会を起す主旨〉は,従来の髪形を批判する文で終始し,いかに日本髪は不便窮屈で苦痛を伴うか,いかに不潔で衛生に害があるか,などが記されている。東京では〈洋式婦人束髪法〉というパンフレットや,〈婦人束髪改良図〉という髪形を前後左右から描いた色刷り版画が出され,大いに啓蒙宣伝された。…

※「西洋上げ巻」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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