世界大百科事典(旧版)内の親子心中の言及
【捨子】より
…また当時の家は労働力としてのもらい子や養子奉公人のみならず住込み奉公人や徒弟などを多数かかえており,捨子を受容する基盤として非親族員を取り込む開放的な〈家〉が存在した。捨子の減少と相反して大正末期以降親子心中が急増するが,これは親のみ自殺することが捨子と同じくわが子を見捨てる非情な行為とみなされるようになったこと,すなわち子育てをすべて生みの親の責任とみる育児観の変化と,血縁者のみで構成されるに至った家の閉鎖化にかかわっている。 こうした現実の捨子とは別に,日本には一時的に子供を捨てる儀礼的な捨子の習俗がある。…
※「親子心中」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」