世界大百科事典(旧版)内の親族共同体の言及
【古代家族論】より
…そして,大小の郷戸じたいに根強く残る共同体的諸関係――たとえば家族構成・婚姻形態など――を,家族の結合紐帯を血縁・地縁に求める社会学的視角も含めてみる研究がすすんだ。その結果,郷戸の奴隷制的諸関係の発展を制約した要因を重視して,郷戸の分立してくる前段階に親族共同体という概念もたてられた。 ところがK.マルクス《資本制生産に先行する諸形態》が知られると,1950年代から研究は転機を迎え,郷戸はそこにいう農業共同体を構成する家族で,一般的には家父長制的世帯共同体と理解され,今日に至っている。…
※「親族共同体」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」