読物文芸(読み)よみものぶんげい

世界大百科事典(旧版)内の読物文芸の言及

【大衆文学】より


[成立と多様化]
 大衆文学は成立当時,時代小説だけを指していわれていた。それは〈書き講談〉〈新講談〉〈読物文芸〉〈大衆文芸〉〈大衆文学〉と呼称が推移した過程でより明確になっていったが,基本的には近世以来の庶民文芸の伝統を復活しようとする意図の現れであり,その中核となった二十一日会の構成もまた時代小説の書き手にかたよっていた。1925年秋に大衆作家の親睦機関として創設された二十一日会には本山荻舟(てきしゆう),長谷川伸,国枝史郎,平山蘆江,江戸川乱歩,小酒井不木(こざかいふぼく),正木不如丘(ふじよきゆう),矢田挿雲,土師(はじ)清二,白井喬二,直木三十三(のちに三十五と改める)が名を連ねているが,乱歩,不木,不如丘を除く他の者は時代小説家であった。…

※「読物文芸」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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