世界大百科事典(旧版)内の譬喩譚の言及
【説話文学】より
…しかし《千夜一夜物語》や《デカメロン》などにみられる,いわゆる枠(わく)物語の中に多数の説話を包含する形式は,インドを起源とするといわれる。仏教の説話文学として有名な〈ジャータカ(本生譚)〉や〈アバダーナ(譬喩譚)〉は,当時の民間説話を仏教化したもので,同じ内容をもつ説話はバラモン教系統の説話集にも多く見いだされる。 サンスクリットの説話集《パンチャタントラ》は,東西説話文学交流の上から最も重要な作品で,原本は散逸して作者,年代ともに不明であるが,多数の支本を生じ,多くの異本が伝わっている。…
※「譬喩譚」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」