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議員定数訴訟 ぎいんていすうそしょう

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

議員定数訴訟
ぎいんていすうそしょう

各選挙区ごとに1票の重さが非常に異なると,有権者1名当たりの票の価値に不公平が生じるので,その格差が違憲かどうかを争う訴訟。 1962年の参議院選挙での選挙区間の格差1対 4.09と,71年の衆議院選挙における1対 5.08の格差は合憲の判決が出された。

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出典|ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典
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知恵蔵2015の解説

議員定数訴訟

衆議院、参議院、地方議会の議員1人当たり選挙人数の選挙区間格差が大きくなると、法の下の平等を定めた憲法14条違反(地方議会については公職選挙法違反)の問題が生じ、議員定数不均衡の是正を求める訴訟が繰り返し提起されている。衆議院について、最高裁は、1976年4月大法廷判決で、格差約5対1になっていた72年選挙について、投票価値の不平等が一般的な合理性を超える程度に達し、しかも合理的期間内に是正が行われていないとして議員定数配分規定を違憲としたが、事情判決の法理を援用して、選挙自体は有効とした。近年では99年11月、最高裁は、94年の法改正で導入された小選挙区比例代表並立制の下で初めて行われた96年選挙(最大格差2.137倍)を合憲とし、人口の多寡にかかわらず各都道府県に定数1を配分する一人別枠方式の採用を認めた。参議院選挙区について、最高裁は、参議院の地域代表的性格などの特殊性を理由に広範な立法裁量を認めており、最大格差5.85倍の選挙でも合憲としていたが、96年9月に、格差6.59倍は違憲状態だが選挙自体は合憲とする判決を下した。2004年1月には、最大格差5.06倍の01年選挙について9対6で合憲判断を示したが、9人中4人の裁判官が次の選挙で漫然と現状が維持されれば違憲となる余地があるという意見を示した。しかし是正が行われないまま7月に参議院選挙が実施されたため、裁判所の対応が注目される。

(土井真一 京都大学大学院教授 / 2007年)

議員定数訴訟

衆議院や参議院の選挙区ごとの議員1人当たりの有権者数の差が広がると、投票価値が不平等になり、憲法14条が定める「法の下の平等」に反する疑いが出てくる。この「1票の格差」を理由に選挙は無効だと有権者が訴える訴訟が繰り返し起こされている。 最高裁はこれまで、「違憲」または「違憲状態」とする判決を出してはいるが、おおむね衆議院は「3倍以内」、参議院は「6倍以内」を合憲のラインとしている。参議院の方が国会の広い裁量権を認めているのは、地域代表的な性格などによる。ただし、最高裁は違憲とした場合でも、公益を考慮して事情判決の法理を援用し、「選挙自体は有効」と判断している。 近年では、2004年7月の参議院選挙区での最大5.13倍の格差について、最高裁大法廷は07年6月に「合憲」と判断。「投票価値の不平等を是正する措置を講じなかったことが、国会の裁量権の限界を超えたとはいえない」と述べた。15裁判官のうち5人は「違憲」と判断した。 また、05年9月の衆議員小選挙区での最大2.17倍の格差についても、最高裁大法廷は06年10月に「国会の裁量の範囲を逸脱していない」として「合憲」とした。ただし、過疎地域への配慮のため各都道府県にまず定数1を割り振り、残りを人口比で配分する「1人別枠方式」に対しては、15人の裁判官のうち5人が強い疑問を示した。

(岩田清隆 朝日新聞記者 / 2008年)

出典|(株)朝日新聞出版発行「知恵蔵2015」
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