買辦資本(読み)ばいべんしほん

世界大百科事典(旧版)内の買辦資本の言及

【買辦】より

…買辦は19世紀後半から,外国商人の高級召使い的な役割から,しだいに資本を蓄え,本格的な代理商人またはブローカーの役割を果たすようになった。これが買辦資本の成立である。 1896年(光緒22)の日清戦争以後,列強の中国侵略は本格化した。…

【民族資本】より

…植民地,従属国の政治的・経済的自立を導く現地土着資本のこと。それは,経済的従属地で活動する外国資本の圧力に対抗する役割を担うものであり,外国資本と癒着した買辧資本(買辦)と区別される。もともと,19世紀末から第2次大戦までの植民地独立運動の担い手として論じられてきたが,今日では一般的に,外国資本に支配されず,国内市場を活動の場とする発展途上国の自立的な資本家層を指した総称になっている。しかし歴史学上の概念としては,依然として民族解放闘争を担う資本家という狭義の使われ方をしている。…

※「買辦資本」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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