世界大百科事典(旧版)内の貿易創出効果の言及
【関税同盟】より
…関税同盟は,こうしたさまざまな経済統合の一形態である。関税同盟結成の効果としては,同盟国内の貿易を活発にする,いわゆる貿易創出効果と,域外諸国からの輸入を同盟国内からの輸入に転換する,いわゆる貿易転換効果がよく知られているが,それだけにとどまるものではない。古くは1834年に発足した〈ドイツ関税同盟〉が有名であり,71年ドイツ帝国成立の経済的基盤を形成したといわれる。…
【自由貿易地域】より
…この対域外関税率をメンバー国間で統一すれば,それを関税同盟と呼び,自由貿易地域より一歩統合の進んだものとして区別される。 自由貿易地域の結成は一般に域内での貿易を増加させるが(貿易創出効果),場合によっては結成以前に存在していた第三国との貿易を減少させるおそれもある(貿易偏向効果)。参加各国は総合的にプラスの効果があると判断してこの自由貿易地域に加わるのであるが,それが第三国の犠牲を強いる可能性があるという意味で,GATT(ガツト)の無差別主義に反しているといえる。…
※「貿易創出効果」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」