賞勲局疑獄(読み)しょうくんきょくぎごく

世界大百科事典(旧版)内の賞勲局疑獄の言及

【疑獄】より

…〈疑獄〉という言葉は,元来入獄させるか否かが明確でなく,犯罪事実があいまいな事件を意味する。この種の事件は多かれ少なかれ政・官・財界に波及するため,現在では政治問題化した利権関係事件の総称となっている。政治問題として社会的に大きく取りあげられ,ジャーナリズムによる声高な批判を代償として,刑事事件としては訴追されることがきわめて少ないのが疑獄事件の特徴といってよい。 明治初期においては,山県有朋が関与したといわれる山城屋事件など,藩閥政府と政商とが特権の供与をめぐって直接結びついたケースがあり,多くは表沙汰にならなかった。…

【売勲事件】より

…田中義一政友会内閣の賞勲局総裁天岡直嘉が叙勲を得ようとする実業家から収賄した事件。賞勲局疑獄ともいう。私的に巨額な負債を負って苦しんでいた天岡は,1928年11月の天皇即位大礼を機に行われた大幅な叙勲に際し,東京商工会議所会頭藤田謙一,日活社長横田永之助,日魯漁業会長堤清六らから叙勲の報酬として収賄した。…

※「賞勲局疑獄」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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