踏返鏡(読み)ふみかえしきょう

世界大百科事典(旧版)内の踏返鏡の言及

【同笵鏡】より

…同一の鋳型または原型を使用して鋳造した複数の鏡をいう。笵は鋳型のことである。中国鏡として同じ鋳型で作った同笵鏡の多いのは魏の三角縁神獣鏡であるが,後漢の四神鏡や神獣鏡などにも少数の先行例を見る。日本でも仿製(ぼうせい)の三角縁神獣鏡や内行花文鏡にその実例がある(仿製鏡)。同一の鋳型を反復使用すると,鋳型に亀裂や剝離などの損傷ができるので,それによって鋳造の先後を推定することが可能である。損傷がはげしい部分は鋳型を補修し,補刻を加えることもあったので,同笵鏡でも細部の相違するものがある。…

【仿製鏡】より

…語意では模倣製作した鏡のことであるが,普通は中国鏡をその周辺地域において模倣製作した鏡をさす。この種の仿製鏡とされるものは,中央アジアやインドシナ,さらに朝鮮半島にもあるが,日本列島における製品が質量ともに顕著で,早くから研究対象となり,仿製鏡の名も日本の研究者の中から始まった。 日本列島の最初の仿製鏡は,前漢鏡を手本として朝鮮半島で開始された中国鏡の模倣製作に起源する。しかし朝鮮半島では,わずかな製品をとどめるのみで,ひきつづいて北部九州地方を中心に,製作・流布されたものが多い。…

※「踏返鏡」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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