転運司(読み)てんうんし

世界大百科事典(旧版)内の転運司の言及

【監司】より

…宋は府州県の上に監督区分として15ないし23のを設け,その長官を監司と呼んだ。具体的には,主として人事・財政を担当する転運司,警察・司法の提点刑獄,軍事関係の安撫司,特殊財務を取り扱う提挙常平司の四者があり,それぞれ,漕司,憲司,帥司,倉司の別名を持った。この四者は一路内の異なった府州に治所を置き,職務内容も必ずしも明確には区分されていなかった。…

【漕運】より

…宋も同様で汴河(べんが)によって南方の物資を輸送したのはもちろん,広済河(五丈河)と恵民河(蔡河)とによって北方の物資をも都の開封に集中した。そのため各路に転運司を,また要地に発運司をおいて財政・漕運を担当させたので制度は完備し,毎年中央へ運ばれる米穀は600万~800万石(宋の1石は約40kg)に上った。この重大な責任をもつところから,転運使(転運司の長)は事実上,各路の行政・経済の長官となった。…

※「転運司」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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