輸稲(読み)ゆとう

世界大百科事典(旧版)内の輸稲の言及

【地子】より

…《延喜式》主税式の定めるところでは,位田・職田(しきでん)・国造田・采女(うねめ)田・膂力婦女田・賜田等の未授の間,および遥授国司公廨田(くがいでん)・没官田・出家得度田・逃亡除帳口分田・乗田(じようでん)が輸地子田とされている。乗田(口分田として班給した残りの田地のことで公田ともいう)についてみると,国家はこれを賃租に出し,一定の賃租料を収入としたのであり,《令義解》の田令公田条によれば賃は乗田を1年を限って売り,春にその値をとることを称し,租は人に与えて耕作させ,秋に稲を輸さしめるものであって,この輸稲を地子というと記されている。すなわち律令制下の地子とは,租の方式によって田地を借耕した農民が,秋に国家に差し出す稲のことであった。…

※「輸稲」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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