造船瀬使(読み)ぞうふなせし

世界大百科事典(旧版)内の造船瀬使の言及

【港湾】より

… 地方から中央への庸(よう),調,中男作物(ちゆうなんさくもつ)の輸送においても,当初は駅馬の制によることとしたものの,量の拡大に伴い,とくに米などの重量物の輸送はもっぱら水運に依存するようになり,10世紀の《延喜式》にも,豊前,肥前,肥後など陸路3日以内に大宰府に運べる九州の米は,那津より与渡津(現,淀)まで水路で運ばせ,また瀬戸内海沿岸,四国,紀伊,北陸の諸国でも水運を主とさせていたことが記録されている。これら諸国の沿岸,また琵琶湖岸では津,泊の整備が進み,大輪田などとくに重要なところには中央から造船瀬使(ぞうふなせし)を派遣して整備にあたらせることもあった。 一方,大陸へは当初は難波津を出発地とし,九州の坊津を経て向かっていたが,都が平安京に移ってからは大輪田から出るようになった。…

※「造船瀬使」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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