世界大百科事典(旧版)内の連綿草の言及
【書体】より
…草書は本来,書体の名称ではなく,早書きしたもの一般に使われていたと考えられる。ここでは章草が単体で書かれていたものから,しだいにつづけて書かれる筆勢をもつようになった書体をいうもので,すべての字を連綿したものをとくに連綿草といい,晋の王献之がその始祖という。後漢の張芝が草聖と称されているが,《淳化閣帖》に伝わる彼の書が縦横に大きく動いて書かれているのをみると,ある広さをもった紙などに書かれたものであることがわかり,草書の生成と紙の発明は縁の深いことが考えられる。…
【連綿体】より
…一字一字が連続した書法で,草書体の運筆によるのが自然である。明清時代の長い条幅形式の書には,特に長い連綿体を連綿草と呼んでいる。仮名書きは続け書きの連綿体によって流麗な線の美しさが表現され,わが国独自の仮名書道の特色を形づくっている。…
※「連綿草」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」