世界大百科事典(旧版)内の遅滞進化の言及
【ハジラミ(羽蝨∥羽虱)】より
…ある種のハジラミは2種以上の鳥に寄生することがあるが,それは鳥の進化の速さがハジラミのそれを上まわったためかも知れない。これをケロッグV.L.Kelloggは“遅滞進化”と名付けたが,宿主が環境に適応して変化しても,ハジラミの生活環境としての鳥体の寄生条件,食物,温度はあまり変化しないからである。例えばアフリカのダチョウと南アメリカのレア(アメリカダチョウ)には共通のハジラミが寄生しており,今日形態も分布も異なっているとしても,これらのダチョウは共通の祖先から分化したことを物語っている。…
※「遅滞進化」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」