世界大百科事典(旧版)内の道中絵の言及
【浮世絵】より
…とくに際だって注目されるのは,他の画派にあってはつねに主要な関心事である風景画と花鳥画の両分野の,浮世絵における成立と流行である。風景画には,特定の土地の風光の美とそこに営まれる人々の暮しぶりを紹介しようとした名所絵と,旅する人の目で宿駅や道中の景観と風俗とを描いた道中絵の二様があり,いずれも人事と深くかかわりをもった人間臭い風景描写を特色としている。また花鳥画においても,日常身近な動植物を題材に選び,図上に俳句や和歌を讃するなどして季節の詩感をしみじみと伝えた,親しみやすい表現がとられた。…
※「道中絵」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」