道徳階級制(読み)どうとくかいきゅうせい

世界大百科事典(旧版)内の道徳階級制の言及

【徳治主義】より

…またとくに中世半ば以降,統治者に〈器量〉〈器用〉を要求する思想が強まったが,それらは統治の実際的能力の謂であり,徳治主義とは本来異なる。また,身分・位の上下と徳が比例すべきであるとするいわゆる道徳階級制の理念も,選叙令が〈徳行〉を昇進基準の一つとした例などはあるものの,強固な氏族制そして貴族や武家の支配の下では,科挙制のような形で制度化されるべくもなかった。とくに中世以来の〈徳政〉〈有徳〉等の語の意味の変質は,本来の徳治主義思想の浸透度を物語ろう。…

※「道徳階級制」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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