世界大百科事典(旧版)内の遮音壁の言及
【壁】より
…ちなみに防火壁とは,建物内の延焼を防ぐための防火区画を形成しうる耐火性の高い壁をいい(ただし,単なる防火構造の壁を指すこともある),防煙壁は天井に沿って広がる煙を防ぐため,不燃性のたれ壁とする(防煙たれ壁)のがふつうである。こうした壁の種類としては,このほかに録音スタジオの周囲などに使われる壁で,二重壁などにして遮音性を高めた防音壁(遮音壁),音楽ホールなどで反響を防ぐために設けられる凹凸などを有する吸音壁,冷凍室の周囲など外部の温熱環境を遮断する目的で,断熱材を豊富に用いた防熱壁や防寒壁,高い防水性を要求される地下室などに用いられる防水壁(外周壁は原則としてすべて防水性が要求されるが,これは除く),間仕切壁などで収納の機能を一体としてもっている収納壁,レントゲン室など放射線を扱う室の周囲に放射線の遮断を目的に設けられる放射線シールド壁,太陽熱などを時間をおいてとり出すための熱容量の大きい蓄熱壁,ガラスブロックのように光は通すが,他のほとんどの因子は遮断する採光壁などがある。
[耐力壁と非耐力壁]
以上述べたような機能をもった壁のほか,建物を支えるという機能を最優先する壁があり,これを耐力壁あるいはベアリングウォールbearing wallと呼ぶ。…
※「遮音壁」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」