那智田楽躍(読み)なちでんがくおどり

世界大百科事典(旧版)内の那智田楽躍の言及

【田楽】より

…惣田楽は動きの変化により多くの曲目があったらしく,弘長2年(1262)4月1日付の〈陸奥中尊毛越両寺座主下知状写〉(《鎌倉遺文》)には,《道行》《三曲》《三草》《三多衆利》《鳥飢》《獅子飢》《三足遍》《一足双》《具郎舞》《密越沢》《越身》《竹林堂》《大舞》《小舞》《順之輪》《清地》《六方四角舞》《浮深楽》《万物気神楽》《感応楽》《延命楽》の21曲の曲名を挙げている。また現在伝承されている田楽躍のうち,最も古形が残ると思われる和歌山県那智勝浦町那智大社の那智田楽躍では,《乱声》《鋸歯》《八拍子》《遶道》《二拍子》《三拍子》《本座駒引》《新座駒引》《拍板の舞》《太鼓起こす》《撥下(ばちさげ)》《肩組む》《タラリ行道》《入り組む》《本座水車》《新座水車》《本座鹿子躍》《面の現像》《新座鹿子躍》《大足》《打居皆集会》《シテテンの舞》を伝える。とくに最後の《シテテンの舞》は鼓役の童児2人による演技で,鼓役に子どもを当て,それを四天子(してんじ),シッテイなどと呼ぶ例は多い。…

※「那智田楽躍」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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