世界大百科事典(旧版)内の《都市と歳月》の言及
【フェージン】より
…21年〈セラピオン兄弟〉同人となり,チェーホフとブーニンの影響の色濃い最初の短編集《荒野》(1923)でデビューした。長編《都市と歳月》(1924)で19世紀リアリズムの伝統をつぐロマンを復活させた。複雑な手法と構成で書かれたこの作品で彼は,ロシア革命期における個人と新しい倫理の問題をとりあげたが,これをさらに発展させ,芸術家と革命の関係を追究したのが次の長編《兄弟》(1928)である。…
【ロシア文学】より
…ソビエト文学の一貫した主題である国内戦,社会主義建設,社会主義的人間像の形成と新旧世代の相克というテーマはいち早くとりあげられた。国内戦をテーマにしたものはフールマノフ《チャパーエフ》(1923),フェージン《都市と歳月》(1924),バーベリ《騎兵隊》(1926),ファジェーエフ《壊滅》(1927)。社会主義建設をテーマにしたものはセラフィモービチ《鉄の流れ》(1924),グラトコフ《セメント》(1925),新旧世代の相克をテーマにしたものはA.N.トルストイの1920年に書き始められ,41年に完成した長編三部作《苦悩の中を行く》,オレーシャ《羨望》(1927)などが代表作である。…
※「《都市と歳月》」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」